2026/10/23

住宅ローンの借り換えの適切なタイミングとは?メリット・デメリットや注意点

住宅ローンの返済を続けるなかで、「今より金利の低いローンに移せないか」と考えたことがある方も多いでしょう。借り換えは返済の負担を軽くする手段ですが、諸費用や審査など見落としやすい点もあります。

本記事では、住宅ローンの借り換えとは何かをはじめ、メリット・デメリットや適切なタイミング、注意点などを解説します。

住宅ローンの借り換えとは?

住宅ローンの借り換えとは、別の金融機関で新たに住宅ローンを借り入れ、返済中のローンを一括返済する方法です。以後は新しいローンを返していくため、金利や返済期間、団体信用生命保険といった条件を契約し直すことになります。

なお、同じ金融機関のなかで住宅ローンを借り換えることは、基本的にできません。ただし、その金融機関が扱う別の住宅ローン商品であれば、借り換えができる場合もあります。

では、実際の利用者はどのような理由で借り換えているのでしょうか。住宅金融支援機構の調査では、2024年4月から2025年3月までに変動型へ借り換えた人では、「借換えにより金利が低くなるから」という理由が42.4%で最も多くなりました。

同じ調査では、借入金利は借り換え前が「年1.0%超~年1.5%以下」、借り換え後は「年0.5%超~年1.0%以下」がそれぞれ最多でした。

住宅ローンの借り換えのメリット・デメリット

借り換えは家計の負担を軽くする一方で、費用や手間も生じます。メリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット

住宅ローンの借り換えで得られる主なメリットは以下の3つです。

利息の負担を軽くできる
金利タイプを選び直せる
団体信用生命保険の保障を見直せる

利息の負担を軽くできる

借り換えで軽くなるのは、返済額のうち利息にあたる部分です。

元利均等返済・ボーナス返済なしで、残高2,000万円・残り返済期間20年のローンを年1.7%から年1.2%に借り換えた場合を試算します。毎月の返済額は約9万8,400円から約9万3,800円へと、約4,600円下がります。

総返済額でみると約2,360万円から約2,250万円になり、その差は約110万円です。ただし、差額は諸費用を差し引く前の金額であり、実際の効果はその分だけ小さくなる可能性があります。

金利タイプを選び直せる

借り換えでは、返済額を抑えたい場合は固定金利から変動金利へ、金利上昇に備えたい場合は変動金利から固定金利へと、金利タイプを選び直せます。

住宅金融支援機構の調査では、固定期間選択型へ借り換えた人の理由として「今後の金利上昇や毎月の返済額増加が不安になったから」が33.5%で最多でした。固定金利に借り換えれば、その期間は金利が上がっても返済額が変わりません。

団体信用生命保険の保障を見直せる

団体信用生命保険は、返済中に亡くなるなどした場合に、残っている住宅ローンが保険金で返済される保険です。民間の住宅ローンでは加入が条件とされることがほとんどで、多くの場合、保険料は金融機関の負担となります。

借入後に保障内容を変えることは基本的にできないため、借り換えは団信を選び直せる良い機会といえます。

がん保障や三大疾病保障を付けられる住宅ローンもあり、その場合は金利に上乗せする形が一般的です。ただし、保障内容と上乗せによって増える返済額を比較したうえで検討しましょう。

デメリット

住宅ローンの借り換えには、以下の3つのデメリットがあります。

諸費用がかかる
改めて審査を受ける必要がある
必ず負担が軽くなるとは限らない

諸費用がかかる

借り換えでは、返済中のローンの抵当権を抹消し、新しいローンの抵当権を設定し直す手続きが必要です。

抵当権の設定登記にかかる登録免許税は借入額(債権金額)の0.4%、抹消登記は不動産1個につき1,000円と定められています。

そのほか、司法書士への報酬や事務手数料、保証料、印紙税、返済中のローンを一括返済する際の手数料といった諸経費も含めて、損得を判断しましょう。

改めて審査を受ける必要がある

借り換えは新規の借り入れと同じ扱いのため、収入や勤続年数、健康状態などの審査を改めて受けることになります。書類は新規の借り入れのときと同じものに加えて、返済予定表など今のローンの内容が分かる資料も必要です。

借り換えで求められる返済実績は、1年以上とする金融機関が多いものの、半年以上で認めるケースもあるなど一律ではありません。団体信用生命保険への加入も条件で、健康状態次第では借り換え自体が難しくなる場合があります。

手続きは、審査に通ったあと今の借入先に完済を連絡し、契約を経て融資の実行と一括返済へ進みます。

また、申し込みから融資の実行までは1~2か月程度を見ておかなければなりません。

必ず負担が軽くなるとは限らない

金利が下がっても、諸費用を上回る効果が出るとは限りません。

残高が少ない場合や残りの返済期間が短い場合は、利息の軽減額が諸費用に届かず、かえって負担が増えることもあります。借り換え先の金融機関によって諸費用は異なるため、その費用を含めた総支払額を今のローンを続けた場合と比べましょう。

住宅ローンの借り換えの適切なタイミングは?

住宅ローンの借り換えが向いているのは、主に以下に当てはまる方です。

現在のローンが変動金利
固定金利選択型で、固定期間が終わりそう

さらに「残高が1,000万円以上」または「返済期間が10年以上」に当てはまれば、返済負担の軽減効果が期待できます。

金利が上がると返済額が増える可能性がある変動金利では、返済額を確定させたい時期が検討のタイミングです。固定金利選択型は固定期間の終了時に金利が見直されるため、その前に条件を比べておきましょう。

転職や独立を予定しているなら、仕事を変える前のタイミングでの検討をおすすめします。審査では勤続年数が確認され、団体信用生命保険にも改めて加入することから、勤め先や健康状態が変わる前のほうが進めやすくなります。

借り換えにおける注意点

借り換えの前に確認すべき点は、住宅ローン控除の扱いです。

借り換えによる新しいローンは住宅を取得するための借り入れではないため、原則として住宅ローン控除の対象になりません。ただし、住宅ローンの借り換え後も以下の2つを満たせば引き続き控除を受けられます。

新しいローンが当初のローンの返済のためであることが明らか
償還期間が10年以上であるなど控除の要件に当てはまる

控除を受けられる年数が借り換えによって延びることはありません。また、諸費用を上乗せするなどして借り換え直前の残高より多く借りると、年末残高の一部だけが控除の対象になります。

返済期間の上限は金融機関や商品によって異なり、借り換え前の残り期間までとするところもあります。ただし延ばせたとしても、利息を払う期間が長くなり、総返済額は増えることがあります。

そのほか、借り換えで借入人を入れ替えることは原則としてできません。夫婦がそれぞれローンを組むペアローンと単独ローンの切り替えを認めていない金融機関もあります。

なお、住宅金融支援機構の調査では、借り換えにあたって検討したローンの数は「1つ」が43.8%で最多でした。

諸費用や団信の内容は金融機関ごとに異なります。複数の商品で試算して比べましょう。

住宅ローンの借り換えをお考えの方へ

今回は「住宅ローンの借り換え」を考えている方に向けて、メリット・デメリットや適切なタイミング、注意点などを解説しました。

借り換えは金利の引き下げや金利タイプの見直しにつながる一方、諸費用や審査といった負担も生じます。残高や残りの返済期間、諸費用を含めた総額で比べたうえで判断しましょう。

蒲郡信用金庫の「がましん住宅ローン」は借換資金にご利用いただけ、金利方式は変動金利型と固定金利選択型(3年・5年・10年)の2種類です。

借り換えすると返済額がどう変わるかは「ローンシミュレーション」の「お借換えのメリットを試算する」で確認できます。休日に相談できる「資産運用・ローン休日相談プラザ」も予約制で開催しています。

借り換えをお考えの方は、ぜひ蒲郡信用金庫にご相談ください。

【参考情報】
住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査【住宅ローン(借換え)利用者調査(2025年4月調査)】」
財務省 「登録免許税に関する資料」
国税庁「No.1233 住宅ローン等の借換えをしたとき」

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